2016/10/26

ThreadLocal と Closeable を利用した一時変数のプール管理

Java で 3D Graphics Engine を実装するに辺り、算術演算の過程で避けられない一時変数の取り扱いに悩んでいました。

例えば、Matrix と Vector3 クラスを作り、位置とターゲット地点と up ベクトルから姿勢行列を生成する createLookAt メソッドの実装を考えます。
この処理の過程では X/Y/Z 軸の算出が不可欠であり、通常は軸を Vector3 インスタンスで表現したいと考えます。しかし、メソッド内部に閉じた一時変数であるため、GC 負荷の軽減を考慮すると単純な new による Vector3 生成は避けるべきです。

で、どうすりゃいいの?って話です。

jMonkeyEngine (JME) のコードを見ると、そのような一時変数用に TempVars クラスを定義し、そのインスタンスを TheadLocal 変数として管理しているようです。

コレだ!と。

ただまぁ、JME では、ありとあらゆる一時変数を TempVars クラスで一括定義している事に違和感があるため、自分のコードでは純粋に 1 つのクラスのインスタンスのみを管理する MatrixPool や Vector3Pool クラスを定義して利用することにしました。要するに、必要のないクラス間の依存を避けたいってことです。コード量は増えますが、僕は不要な依存を避ける方が重要だと思っています。

後は、Java 7 より try-with-resources 構文が使えるため、プールへのインスタンスの返却を簡素化するために、プールするクラスに Closeable を implements し、close メソッドでプールへ返却する仕組みとしました。
インスタンスのプール管理では、インスタンスのプールへの返却忘れというミスが十分に考えられます。このミスを減らすために try-with-resources を利用するわけです。
まぁ、可読性も向上しているんじゃないなかな・・・と、僕は感じます。

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